2006年10月23日

mimucus 2006.10


「mimucus 2006.10」を鑑賞しました。

へい太さんは著作権や裸足会や詩ボク全国大会についてお話されました。詩と朗読とお笑いについて考えさせられました。著作権のお話にはドキドキしました。ユキオさんは俳句を詠まれました。俳句の解説がとても勉強になりました。郡さんは鳥の詩を朗読されました。「廃酒報国」が気になっているようでした。倉臼さんは牛の詩と教育の詩を朗読されました。とても気になる社会問題です。空太郎君はオコゼの相撲の詩を朗読されました。吉田戦車の世界のように感じました。岩本さんはイラク戦争の詩を朗読されました。この戦争の大義名分はどこにあったというのだろうか。みご先生は苺の詩を朗読されました。なるほど、母と苺。

朗読会後の歓談で倉臼さんと少しお話ができました。倉臼さんの創作方法のお話や詩誌への投稿のお話が聞けました。詩誌「詩人会議」に掲載されていた詩「ミルカー」を拝読させていただきました。詩評にも書かれていましたが、現場を知っている人ならではの搾乳のリアルな世界が描かれていて新鮮でした。倉臼さんとお話ししていると、倉臼さんの純朴な暖かい人柄が伝播して、いつの間にか自分も朗らかな暖かい気持ちになっていました。

何だかこのような暖かさが懐かしく、宮沢賢治の下記のようなお話の冒頭を思い出したりしてしまいました。

おかしなはがきが、ある土曜日の夕がた、一郎のうちにきました。

かねた一郎さま 九月十九日
あなたは、ごきげんよろしいほで、けっこです。
あした、めんどなさいばんしますから、おいで
んなさい。とびどぐもたないでくなさい。
山ねこ 拝

こんなのです。字はまるでへたで、墨(すみ)もがさがさして指につくくらいでした。
けれども一郎はうれしくてうれしくてたまりませんでした。
はがきをそっと学校のかばんにしまって、うちじゅうとんだりはねたりしました。
ね床(どこ)にもぐってからも、山猫のにゃあとした顔や、
そのめんどうだという裁判のけしきなどを考えて、
おそくまでねむりませんでした。

(宮沢賢治「どんぐりと山猫」 より抜粋)

また、ゆっくりとお話ししたいです。