2006年11月1日

揮発


揮発


この身の傷つき易さよりも、傷モノと見なされるのが面倒だ。

青蜜柑伊達巻固く引絞る



車窓から見る田園の何処にもいない侏儒たち。

藁塚の中にときどきある世界



雨が降るから月が見えないのではなく、
月の不在を誤魔化すために雲を敷きつめているのです。

廃ビルの窓に吸盤雨月かな



死んでまで美女になどなりたくない。

木星と金木犀の揮発性   


換気扇の壊れた台所、割り箸で掻き混ぜるジンバック。